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法律のこと、社会のこと、京都のこと。弁護士大河原壽貴のブログです。

公園のテントも住所と認定 ホームレス男性勝訴(京都新聞)→記事全文
ホームレスのテント撤去(京都新聞)→記事全文

大阪市の公園でテント生活をしているホームレスが、テントの所在地を住所とする転居届を受理しなかった処分は不当として取り消しを求めた訴訟で、大阪地裁は、「生活の本拠としての実体がある」として、公園での住民登録を認める判決を言い渡した。

大阪市は、行政代執行法に基づき、市内の公園で、ホームレスが寝泊まりしているテントや私物の強制撤去を始めた。

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少し前の話題ですが、ホームレス関連と言うことで。
ほんとはもう少しあちこちの新聞記事のリンクを貼って紹介すべきなのですが、夜も遅いので手近な京都新聞のみです。そういう意味では手抜きです。すみません。


さて、上記判決ですが、占有権限と住民基本台帳法上の住所地との間には基本的には関係がないはずですので、当たり前と言えば当たり前なのですが、こうやって判決を出されてみると、おぉびっくり、というのが正直な感想です。何となくコロンブスの卵です。
失職して家賃が払えず、大家から退去を求められているような人に対して、これまでは、「アパートから出てしまって住所がなくなってしまったら、生活保護を受けることも事実上できなくなるので、何とかしてしばらくそこに居座って、その間に生活保護の申請をして、保護費の支給を受けるようにしなさい」などと、およそ弁護士とは思えないようなアドバイスをせざるを得ないような場面も多々あったのですが、この判決による運用が定着すれば、あくまで理屈の上ではの話ですが、住所がなくなって生活保護が申請できなくなると言う心配がなくなることになります。
ただし、生活保護行政は支給を受けている人にとっては異常な厳しさですので、昨今の財源委譲問題も踏まえれば、なかなか厳しい情勢であることにかわりはありません。ただ、住民票がないばかりに保護を受けられないというハードルは何とかクリアできそうな感じです。



その一方で、行政によるホームレス強制撤去も年々厳しさを増しています。まぁ、強制撤去の前に施設(保護所のことでしょう)への入所をすすめたりなどもしているようですので、なかなか世論の見る目も厳しそうです。少なくとも私がブログを見て回った中では、ホームレスの方々を非難する内容のエントリーやコメントが多かったです。
ただ、今のご時世、誰でもホームレスになってしまいかねない状況で、ホームレス対策が保護所だけっていうのもなんかいまひとつです。
ホームレスを非難する人は、自助努力が足りない、とか、今の世の中で仕事を選ばなければ、仕事がないなどと言うことはない、という意見のようですが、ニートと呼ばれる人々も、養ってくれる親がいなければホームレスになるしかないわけだし、巷にあふれかえっているフリーターと呼ばれる人々の中で、自活できている(家賃から光熱費からすべてを自分で負担できるだけ稼げている)人がどれだけいるかも疑問です。
仕事がない、という状況は思った以上に深刻なのではないかと思います。

ライブドア本体の粉飾決算、監査役の弁護士ら「適法」(読売新聞)→記事全文

ライブドアが決算を粉飾した際、同社監査役の弁護士らが、粉飾の可能性もあるとして調査していた監査法人に、「適法」とする意見書を提出していたことが、関係者の話で分かった。
監査法人は最終的に弁護士らの意見書に従い、決算に「適正意見」を出していた。東京地検特捜部と証券取引等監視委員会はこの意見書を押収しており、証券取引法違反の疑いで、粉飾決算の経緯を調べている。

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ホリエモン逮捕関連のニュースについては、まだ捜査段階なのでエントリーにするのはやめておこうと思っていたのですが、今日の読売新聞朝刊の1面トップがこの記事で、こりゃ、この弁護士も共犯になるのかな、などと思ってしまい、ちょっと気になるので書くことになりました。

ライブドアの粉飾決算に弁護士が関与していたこと自体は、こうやって明るみに出てみれば、これもあり得ることかな、とも思うのですが、弁護士が日々業務を遂行する中で、自分が刑事訴追を受ける可能性があるなどと考えることは、あまり、というかほとんどないわけです。
ですので、このような事件があると、弁護士というのは、一歩間違えば危ういことになる位置にいるんだな、ということを再認識させられます。



カネボウの粉飾決算のときの中央青山監査法人もそうだったのですが、「監査」という仕事と、企業と弁護士や会計士との間の顧問契約とは、基本的には相容れない存在のように思えます。
士業たるもの、高い倫理性を兼ね備えていなくてはいけない、と言ってしまえばそれまでですが、士業といえど、霞を食っては生きていけないのも現実です。その中で、企業と顧問契約を結び、企業からの収入で食っている存在が、企業に問題があった場合にこれを指摘し是正させる「監査」という仕事をできるのかどうか、というのは永遠の課題のように思えます。
企業からの独立性を担保する、何らかの制度的枠組みが必要に思えます。
米国産牛肉、再び禁輸に 成田の検疫で危険部位発見(アサヒ・コム)→記事全文
米国産牛肉、再び輸入禁止…危険部位が混入(読売新聞)→記事全文

BSE対策で除去が義務づけられている牛の背骨が、検疫手続き中の米国産牛肉から見つかり、政府は即日、再び米国産の禁輸措置(輸入停止)に踏み切った。
背骨は脳などとともにBSEの原因物質が蓄積しやすい「特定危険部位」で、除去の義務づけを条件に昨年12月、政府は輸入を再開した。

米国側のずさんな対応と同時に、米国に対する配慮から輸入再開を急いだ日本政府への批判も強まると見られる。

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わざわざ京都御苑を封鎖して、首脳会談をした成果がこれですか…


それにしても、アメリカ合衆国はさすがです。
期待に違わずやってくれます。

アメリカ産牛肉については、いまだ安全性に疑義が投げかけられているにもかかわらず、アメリカからの圧力があったために、「脳や背骨を取り除く」という条件をわざわざ付けて、輸入を再開したばかりなのに、さっそくその条件をやぶって下さいました。
やぶった、というのは表現が正確ではないかも知れません。はじめから条件などきちんと守る気がなかった、というのが正確なところではないでしょうか。


アメリカ合衆国の、自国の利益のためなら、他人の迷惑を全く顧みない態度には、もういい加減辟易しています。
この感覚は、決して私だけが感じているものではないと思うのですが、しかし、小泉首相も、民主党の前原氏も、アメリカを外交の中心に据えると言っていて、政権交代なるものがあっても、どうやらそれは変わらないようです。



さて、読売新聞。

上で引用しているように、リンク先の記事には「米国側のずさんな対応と同時に、米国に対する配慮から輸入再開を急いだ日本政府への批判も強まると見られる」と書いています。

しかし、当の読売新聞はというと、昨年10月25日付けの社説の表題は「米国産牛肉」「輸入再開を遅らせる政治の怠慢」だったそうです(読売新聞の社説はどうなの…2)。誰よりもアメリカ産牛肉の輸入に積極的だったのは読売新聞だったようです。
ちなみに、この社説ですが、読売新聞のサイト内検索では引っかかりませんでした。記事蓄積期間はおおむね1年とされているのですが、なぜ?

さらに、1月21日付社説を見てみますと、表題だけは「米牛肉輸入禁止」「信頼揺るがす危険部位の混入」とされています。
しかし、その内容を見ると、牛肉の全頭検査について、「世界でも異例な措置だった」とか「国内からも疑問視する声が上が」ったとか書いています。さらに、今回の「月齢20か月以下の若い牛に限り、特定危険部位を除去す」るという対策についても、「米国では、食肉処理に当たる作業員の技術が一定せず、危険部位の除去が完全に行われるかなどについて、疑問視する声が根強かった」とか書いていたりしています。

危険部位の除去が完全にできるか疑問視する声が根強いんであれば、全頭検査するしかないんじゃないですか、と私なんかは思うのですが…

それで、結論としては「ずさんな米国の対応が引き起こした危険部位の混入問題と、日本のBSE対策のあり方とは、分けて考えるべきだ」ということで、表題とはマッチしない結論になってしまいました。



この新聞、日本で一番売れている、ということになっているんですよね…

首相、格差拡大は「誤解」(京都新聞)→記事全文
所得格差の拡大「見かけ上の問題」内閣府が否定(アサヒ・コム)→記事全文

小泉首相は、構造改革に伴い国民の間の経済格差が拡大しているとの批判に対し「誤解だ」と反論し始めた。自らが主導する改革の否定につながりかねないとの危機感によるとみられる。

社会問題化している所得格差の拡大を、内閣府は19日、「統計データから確認できない」と否定した。
貧富の差の大きさを示すジニ係数について、内閣府は、ジニ係数は上昇傾向だが、元来所得格差が大きい高年齢層の世帯が増えたことや、核家族化が進んで所得の少ない単身者の世帯が増えたことが原因で、所得格差拡大は見かけ上のものだ、とした。

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小泉首相が、格差の拡大について「誤解だ」と言いだしたら、内閣府がそれらしい検討結果を発表する、なんとグッドタイミングなんでしょうか。こういうところの操作は小泉首相は本当にうまいですね。

ところで、その内閣府の検討結果ですが、ジニ係数という所得分配の不平等さを表す指標が上昇していること自体は、内閣府も認めています。つまり、所得格差の拡大自体については、内閣府も「ある」と言っているのです。
ところが、それは見かけだけのものだ、というのです。
その理由が、高年齢層の世帯が増えたことや、所得の少ない単身者の世帯が増えたことだというのですが、こういったことと、格差の拡大が見かけだけのものだ、ということのつながりは私にはよくわかりません。

「所得の少ない単身者が増えた」のは、若い人たちが将来の生活を不安に感じて、結婚も出産もできずにいるためなのではないでしょうか。少なくとも私のまわりにはそういう若い人たちがたくさんいます。
これをまさに所得格差の拡大というのではないのでしょうか。
違いますか?

私自身も、仕事をしていて、所得格差の拡大を実感として感じています。少なくとも、低所得者層の所得はますます下がっています。
今、所得格差は拡大していない、と感じている人が、日本にどれだけいるのでしょうか。



しかし、小泉首相は所得格差の拡大を「誤解だ」と言い切ります。

新自由主義を基本とするアメリカ型の社会を志向していながら、すなわち、格差の拡大を容認する社会を目指していながら、所得格差の拡大が生じれば、これを「誤解だ」と言い切るのです。
所詮、小泉首相は国会議員の3世なんですね。
自身の明日の生活に不安を感じ、好きな人がいても結婚できず、子どもがほしくても出産をためらうような、そんなごくごく普通の人々のことなど全く想像できないのでしょうね。
時価総額2日で3000億円減 ライブドアの売り殺到続く(京都新聞)→記事全文
東証、全取引停止 「ライブドア」引き金、売り殺到(アサヒ・コム)→記事全文

粉飾決算の疑いが浮上したライブドアの株式は大量の売り注文を浴びて売買が成立せず、ストップ安の売り気配で取引を終えた。発行済み株式数に株価を乗じた「時価総額」は、2日間で約3割に当たる3000億円程度が吹き飛んだ格好だ。

ライブドアが証券取引法違反容疑で家宅捜索を受けた波紋は東京株式市場を直撃した。IT(情報技術)銘柄を中心に売り注文が殺到し、処理し切れなくなった東京証券取引所は、全銘柄を売買停止にするという過去に例がない緊急措置に追い込まれた。
「ライブドアへの捜査開始が原因で個人投資家のろうばい売りが膨らみ、(売買が成立した)約定件数が異常に増加した」と売買停止の理由を説明。

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1月16日に東京地検がライブドアに家宅捜索に入って以降、ライブドア本体の粉飾決算疑惑が明らかになるなどしたこともあり、ここ数日、株式市場はだいぶ混乱しているようです。

ライブドアの粉飾決算疑惑の問題については、NHKが捜査情報のフライング報道をしたのは、政治家からリークがあったからだとかいう話や、前々から強制捜査の動きがあったにもかかわらず1月16日を選んだのは、マンションの耐震構造疑惑で渦中のヒューザー小島社長の証人喚問とバッティングさせるためだとかいう話など、いろいろな話がネット上を飛び交っている現状ですが、確たる話ではありませんのでここでは取り上げません。



東証の社長が説明した中にあった「個人投資家のろうばい売り」。

「ろうばい売り」とは、保有銘柄の株価が急落した時、その動きにあわてふためいて売却してしまうこと(ダイワの証券用語集)、だそうです。

もともと株式というのは、会社の持分です。
ですから、株式の価値というのは、本来的には会社の価値、つまり会社が保有している財産(工場などの固定資産とか、在庫とか、現金とか)から会社が負っている債務を差し引いた分の価額、これを株式総数で割ったもの、ということになるはずなんですよね。
ちなみに株式のことを英語ではstocksと言いますね。

ところが、現在、株式は独自に市場で売買されていますので、そういった会社の価値とは違うところで値段が決まってしまっているのが現状です(決して全く無関係という意味ではありません)。
そうすると、今回のライブドアのように、会社が実体として持っている財産と、株式市場での時価総額との間に大きな齟齬が発生するケースが出てくることになってしまいます。これはライブドアに限らず、今はやりのIT企業全般に言えることだと思います。
つまりは、ライブドアの株価というものは、実体を伴わない価格だったわけで、そういう中で、今回、投資家の皆さんが「ろうばい売り」なるものをされる気持ちもよくわかる、というところです。

ただ、株価が実体を伴っていないなどということは、特に高値の付いたIT関連企業などの場合ははじめからわかっていたわけで、今回のようなことも「想定の範囲内」といって「ろうばい売り」などしないのが本来の投資家の姿ではないかとも思うのです。


私はと言えば、株式なんて買うお金もありませんので、今回のライブドアショックとは全く無関係に生きてるわけですが…
衣笠氏、事務所開き 06京都府知事選(京都新聞)→記事全文

4月9日投開票の京都府知事選に、「民主府政の会」が擁立する衣笠洋子氏の事務所開きが行われた。
衣笠氏は「憲法を暮らしの中に生かす、温かい府政を一緒につくっていこう」と支援を求めた。

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京都では、この4月に京都府知事選挙が行われます。

前回と前々回の京都府知事選挙には、「民主府政の会」から私の事務所の森川明弁護士が立候補していたわけですが、今回は衣笠さんという女性の方が立候補されるそうです。
個人的にも、教育基本法の問題などで衣笠さんにお世話になったこともありますので、あと3か月くらいですが、応援させていただきたいと思います。
拉致解決のため辞職せず 弁護士法違反の西村議員(京都新聞)→記事全文

弁護士の名義を貸す見返りに違法な報酬を受け取ったとして、弁護士法違反と組織犯罪処罰法違反の罪で起訴された衆院議員西村真悟被告が「拉致被害者救出のために議席を維持しなければならない」として、議員辞職しない意向を明らかにした。

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…だそうです。

鈴木宗男氏や辻本清美氏が立候補したときにも思ったことですが、国会議員というのは犯罪行為に甘くありませんか?
法律上、実刑判決が確定しない限りは失職しないわけで、議員でいることや立候補することに法律上の問題があるわけではありませんが、国会議員であることと無関係な犯罪ではないのですから、そこはもう少し考慮があってもよさそうなものです。
中村喜四郎氏のような例もありますので、有権者が犯罪行為に甘いというところもあるでしょうが、国会議員がそれに甘えてはいけないのではないかと。
民主党も、除名はしたものの、辞職要求は受け入れられなかったわけで、やっぱり何となく頼りなさを感じさせます。

そして、それより何より拉致被害者の会の皆様はこれをどう思っているのでしょうか。拉致問題のために議員で居続けるということを、これだけはっきりと言っているのですから何か思うところがあるはずでしょう。まさか「西村先生は、拉致という犯罪の問題に関してこれまでよく取り組んでこられたのだから、たとえご自身が犯罪者であっても、これまで以上に拉致という犯罪を解決するために頑張っていただきたい」などと思っているのではないでしょうね。
案外、西村氏自身は議員を辞めたがっていて、まわりがそれを許さなかったのかもわかりませんが。

こんなことを言うと、「拉致は重大な国家犯罪行為で、弁護士法違反などとは訳が違う」などという声が飛んできそうですが、「弁護士 西村真悟」の名刺をもった元右翼団体構成員が示談をしにやってきたとき、その交通事故の当事者の恐怖はいかばかりか…
拉致被害者の救出も大事ですけど、自身の犯罪行為の被害者の救済もよろしくお願いします。

法の上限超える金利、特約で「強制」は無効 最高裁判決(アサヒ・コム)→記事全文
一括請求、超過利息は無効 最高裁「内閣府令も違法」(京都新聞)→記事全文
判決全文

利息制限法の上限(15〜20%)を超える利息で貸し付ける契約の有効性をめぐる訴訟で、最高裁は、ローンの分割返済が遅れた場合、貸し手が残額の一括払いを請求できる融資特約がある場合、「債務者に対し、本来は義務のない制限利息を超える分の支払いを事実上強制することになる。この特約の下で払った制限超過分は、自由意思で払ったとは言えず無効」とする初判断を示した。

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現在、日本ではお金を貸すときの利息について、2つの基準があります。
1つは、利息制限法という法律(15〜20%)で、原則としてこれを超える利息を取ってはダメ、ということになっています。ちなみに、この法律に違反しても罰則はありません。
そしてもう1つは、出資法という法律で、こちらによると、29.2%を超える金利を取ると、処罰されることになります。

というわけで、現在、多くのサラ金は、この2つの法律の間にある「グレーゾーン」と呼ばれる間で金利を取っています。
そのため、弁護士が介入したり、裁判になったりすると、利息制限法を超えて支払っていた分の利息は、その分元本に充当されて、残元金が減額されたり、場合によっては過払いになったりしています。
ただし、貸金業法という法律で、一定の厳格な要件のもとで利息制限法を超えた利息の支払を任意に行った場合は、利息制限法を超えた分も有効と見なされることがあります。これが見なし弁済です。

今回の判例は、その見なし弁済の有効性が争われた事案で、「任意に」支払ったと言えるかどうかが争点となっています。

そこで、この判例は、支払いが期限よりも遅れてしまった場合に元本全額と遅延損害金を支払うこととする契約となっていたときには、そのような契約のもとでなされた、利息制限法を超える利率での利息の支払いについては、原則として、任意になされたものではないと判断したのです。



この判決により、見なし弁済の適用される余地はもはやほとんどなくなったと言ってもよいと思います。
現在、高金利がまかり通っている中で、画期的な判決と言えるでしょう。
しかし、サラ金業界は、そもそもの利息制限法の制限利率の引き上げを狙って国会議員向けのロビー活動を強めていると言われています。現在必要なのは、金利の引き上げではなく、むしろ引き下げ(グレーゾーンの解消)です。そして、法律違反の金融業者に対する摘発の強化です。
自己責任とか自由競争といったことが、マスコミ等によって広く宣伝され、社会全体がそのような流れにある中で、高金利を認めてしまうような法律改正がなされないよう、今後も監視を強めていく必要があります。
「中国脅威論」を党見解に 民主・前原代表が指示(京都新聞)→記事前文

民主党の前原代表は、自らが主張する「中国脅威論」を踏まえた対中認識を党見解として取りまとめるように指示したことを明らかにした。  前原氏は対中認識について「党内では『脅威』とは違う意見があるのも事実だが、(自分は)『現実的脅威』という言葉を語り続けていきたい」と言明。

* * *

昨年末以来、中国を「現実的脅威」と言い続けている民主党の前原氏ですが、今回、これを党首として党見解にすべく動き始めました。

中国がこの間、軍事力を増強しているのもおそらく事実でしょうし、軍事力以外の面を見ても、経済成長など著しいのも事実でしょう。
しかし、これを「現実的脅威」と呼んで公的に発言することにどれだけの意味があるのでしょうか。前原氏は、この発言の意図について「軍拡競争にならないよう透明性の確保が重要だ」と説明しているようですが、相手国を「現実的脅威」と呼ぶことが軍拡競争の防止につながるとは到底思えません。
実際、昨年の年末、前原氏が訪中した際、この件が原因であるとは正式には言われていませんが、国家主席と会談できずに帰ってきたこともありました。
透明性の確保と言うのであれば、相手国ときちんと話ができるようにしていくほうがよいのではないでしょうか。前原氏の「中国脅威論」なるものは、むやみに中国をあおっているだけ、ともとれてしまいます。

小泉首相が靖国神社に参拝して以降、中国との外交関係はぎくしゃくした状態にあり、ここでさらに民主党が「中国脅威論」を党見解にするということになったとき、果たしてどうなるのか。中国で経済活動を行っている方々などにとって、不利益な結果をもたらすことになるのではないかと危惧してしまいます。

東アジアの中で日本が取るべき行動ではないように思います。


今回、前原氏が「中国脅威論」を民主党の見解にする、ということで、民主党はどのように動くのでしょうか。
小泉首相の靖国参拝が日中関係の大きな障害となっている現在の状態で、民主党が「中国脅威論」を述べることは、民主党の野党としての存在意義を失わせるばかりでなく、外交問題についての政権担当能力に疑問を感じさせることになるのではないかと思います。
閣僚や自民幹部、消費税で見解にズレ(読売新聞)→記事全文
消費税上げは参院選後 川崎厚労相(京都新聞)→記事全文

テレビ番組に出演した政府・与党の幹部が消費税増税の時期や引き上げ幅に関して発言し、消費税率上げに最も積極的な谷垣財務相は、改正消費税法案の提出時期を「2007年に出せるか出せないか」と述べています。
他方、川崎厚労相は「2007年に参院選があることを考えると、08年が(与野党の)決戦の場にならざるを得ない」と述べ、引き上げ時期は参院選後の08年以降になるとの見方を示しています。
政府・与党内では、税率引き上げが08年度以降になるとの見方が一般的になりつつあります。

* * *

消費税の引き上げに関する議論が政府・与党内で進められています。

私は消費税率の引き上げには反対です。
現在、所得格差や生活水準の格差がとても拡がっていて、わかりやすく言えば、一部の金持ちと大多数の貧乏人に社会に二分化されている中で、消費税の税率引き上げはその格差を拡大する方向にしか働かないためです。

消費税が導入されてからもう17〜8年くらいになると思いますが、その間、高額所得者や法人に対する税金は減税されてきている(いわゆる最高税率の引き下げというやつですね)と思います(Web東奥ニュース百科)。要は、高額所得者への所得税や法人税から消費税へとシフトしているだけで、別に消費税が入ったからといって国家の財源が特段潤ったというわけではないと思います。
ですから、今回の消費税率引き上げの議論についても、政府や与党の方々は基礎年金の国庫負担の引き上げ(3分の1から2分の1へ)や少子化問題について消費税以外に財源がない、などと言っているようですが、消費税の増税の裏側で減税も行っているわけなので、消費税以外に財源がないというのはちょっと違うと思います。


それともう一つ、おそらく消費税の税率引き上げが行われるのは、2007年の参議院選挙が終わってからになるでしょう。選挙が終わってからというのがやり方が汚いですね。
今回の衆議院選挙で「郵政民営化の信を問う」と言って選挙を行ったように、「消費税増税の信を問う」と言って選挙すればいいのに。
そうすれば、その後消費税の税率を引き上げても文句はあまりおきませんよ。選挙の時には増税は言わんとこ、というのをテレビで堂々と言われてて、テレビ見ている人は何とも思わないのかな?選挙の時にはもう忘れてるか…




消費税のことでもう一点、ちょっとややこしい話なので読み飛ばしていただいても結構です。
消費税法を改正するのであれば、消費税の課税標準を変えてほしいと思います。というのは、消費税というのは本来、付加価値税といわれ、商品が流通する段階で、付加された価値の部分にのみ課税される税金なのです。
つまりどういうことかというと、50円で野菜を仕入れた八百屋さんが100円で売った場合、八百屋さんが付加した価値は(100-50)で50円です。したがって、八百屋さんが本来納めるべき消費税額は50円の5%の2.5円ということになります。この付加価値部分の50円を課税標準というわけです。

ところが、現在の消費税法では、売上額、すなわち上の例で言うと100円が課税標準とされてしまっています。その上で、八百屋さんの側で仕入額(50円の仕入れのことね)を帳簿や領収書等で立証できた場合にのみ、50円分の税額(2.5円)の控除を認めているのです。ですから、八百屋さんは何もない状態では5円の税金を納めなければならず、仕入れを立証してはじめて2.5円分が控除され、税額が2.5円となるのです。

控除されるんだったら結局一緒じゃないの?と思われるかもしれませんが、仕入れの立証をしなければならない、というのは実務的には大問題なのです。中小零細業者の中には、なかなか帳簿をつけられなかったり、領収書をきちんとそろえられなかったりする方が少なくありません。そう言った方々は、仕入れの時には50円に消費税を加えた52.5円を支払い、さらに100円で売った分の消費税5円を納めることを求められるのです。つまりここでは2.5円分、消費税を二重払いさせられてしまうのです。
さらに言えば、帳簿や領収書の「保存」(消費税法30条7項)について、よくない最高裁判例が出てますので、中小業者にとって、この課税標準の問題は死活問題です。

ということで、わかりにくいですが、消費税法を改正するのであれば、税率よりもむしろ課税標準のあり方を見直してほしいものです。

記事全文(京都新聞)

京都市長は、渋滞や歩道の混雑が深刻な都心部の交通環境を改善するため、御池通−烏丸通−四条通−河原町通に囲まれたエリアで、マイカーの通行規制なども念頭に交通社会実験を行う考えを明らかにした。
市はこれまでに、嵐山地域(右京区)と東山地域(東山区)を対象に、通行規制や公共交通機関の利用を促す交通社会実験を進めており、嵐山では一部道路の車両通行規制も導入している。

* * *

京都市内でのマイカー規制です。
現在の京都市内の交通渋滞(観光シーズンの休日には他府県ナンバーの車が大挙して京都市内にやってきて大渋滞を引き起こしてます)や環境問題を考えれば、当然の施策ではないでしょうか。
「そんなことしたら京都に観光客が来なくなって、観光産業がダメになるじゃん」という意見もあるかもしれませんが、車で京都観光に来る方々の多くは日帰りなので、せいぜい昼食代と拝観料くらいしか使わないんじゃないでしょうか。道が渋滞するおかげで、バスやタクシーを利用する滞在型の観光客の方々は結構迷惑していると思います。あくまで推測ですが。

…という施策を発表した京都市ですが、

他方で、京都市内への高速道路は着々と建設が進められています。油小路通りとか、通るたびにげんなりします。この高速道路が日帰りマイカー観光客をこれまで以上に市内に呼び込むことは必至です。
そして、マイカーを使えなくなった観光客が使うはずの地下鉄は値上げされて初乗りは210円です。他の区間も軒並み値上げされて、もう信じられないくらい高い。使う気にならない。

政策の一貫性を感じないのは私だけではないと思います。
弁護士の大河原壽貴(おおかわら としたか)と申します。


新しい年の初めにあたり、ブログを開設することにしました。

ブログ開設にあたり、簡単に自己紹介をします。

京都弁護士会所属、修習の期は55期で、今年で弁護士4年目に入っています。
勤務している事務所は京都第一法律事務所というところで、人数を見ると京都で一番大きい事務所になってます。

まだ4年目ですので、得意分野などといえるものはありませんが、行政事件(市民側)や労働事件(労働者側)を比較的多く手がけていると思います。これは、ある意味事務所の特徴と言えるかも知れません。
社会的な事件としては、中国残留孤児訴訟や原爆症認定訴訟、自衛隊イラク派遣差止訴訟などに取り組んでいます。薬害肝炎訴訟や薬害イレッサ訴訟の弁護団にも参加をしているのですが、こちらはちょっとご無沙汰してしまっています。


このブログでは、世間でおこっていること、新しく制定された法律、出された判決などを見て、私が思ったことや考えたことを書いていく、情報発信型というか、意見表明型というか、そんなブログにしていこうと思っています。また、私の住んでいる京都でおこっていることについても、書けたらと思っています。
また、FC2でブログを作ってみるという目的もあってこのブログを作っています。テンプレートやブログ名(info@弁護士おおかわら)などはまだ仮のものですので、今後変更していくことがあるかもしれません。
また、実名だしのブログですので、荒れたらどうしようかな、とも思っています。


どのようなきっかけでここを訪れたのかは存じ上げませんが、よろしくおねがいします。



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